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こんにちは。旅行宿泊探訪記、運営者の「TrekTide」です。
ふと、歴史あるお寺へ行きたくなった時、「比叡山延暦寺」の名前が思い浮かぶこと、ありますよね。でも、いざ計画を立てようとすると、比叡山延暦寺の読み方はこれで合ってるかな?とか、そもそも比叡山と延暦寺はどっちが正しい呼び名なんだろう?と疑問に思ったことはありませんか。私も最初はそうでした。他にも、延暦寺が一体何県にあるのか、参拝にはどれくらいの所要時間が必要なのか、どんな御朱印がいただけるのか、そして現地でのアクセス方法まで、気になる点はたくさん出てくるものです。この記事では、そんなあなたの疑問を一つひとつ解消しながら、比叡山延暦寺の魅力を存分に味わうための情報を、旅行好きの目線で分かりやすくまとめてみました。読み終える頃には、きっと次の休日に訪れたくなっているはずです。
天台宗総本山 比叡山延暦寺 [Hieizan Enryakuji]
この記事でわかること
- 比叡山と延暦寺の正しい読み方と関係性がわかる
- 1200年の歴史や「不滅の法灯」などの基本情報が学べる
- 広大な境内を効率よく巡るためのアクセス方法とモデルコースを把握できる
- 各お堂でいただける御朱印の種類や見どころが理解できる
比叡山 延暦寺の読み方と基本情報

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まずは旅の基本情報から。読み方や歴史的背景を知っているだけで、実際に訪れたときの感動がぐっと深まります。ここでは「そもそもなんて読むの?」という疑問から、知っておきたい豆知識まで、分かりやすく解説していきますね。
まずは比叡山と延暦寺はどっち?
さて、一番最初の疑問から解決していきましょう。このお寺の正しい読み方は、「ひえいざん えんりゃくじ」です。ちょっと難しい漢字ですよね。
そして、「比叡山」と「延暦寺」、どっちが名前なの?という点ですが、これは「比叡山という山全体が境内であり、そこにあるお堂などをすべて含めた総称が延暦寺」と理解するのが正解です。「延暦寺」という名前の一つの建物があるわけではない、というところがポイントですね。
ポイント
- 読み方: ひえいざん えんりゃくじ
- 関係性: 比叡山 = 山の名前、延暦寺 = その山全体にある寺院群の総称
なので、比叡山に行くことも、延暦寺に行くことも、結果的には同じ場所を指していると考えて大丈夫ですよ。
1200年の歴史と信長の焼き討ち
比叡山延暦寺の歴史は非常に古く、今から約1200年前の延暦7年(788年)に、伝教大師 最澄(さいちょう)によって開かれたのが始まりです。まさに日本の歴史と共に歩んできたお寺なんですね。
しかし、その歴史は平穏なだけではありませんでした。歴史の教科書でも有名な、1571年の織田信長による「比叡山焼き討ち」です。当時の延暦寺は僧兵を抱える巨大な勢力であり、信長と敵対したため、根本中堂をはじめとする主要な建物がことごとく焼き払われてしまったのです。想像を絶する悲劇だったと思います。
ですが、その後、豊臣秀吉や徳川家康といった時の権力者たちの手によって復興が進められ、現在の荘厳な姿を取り戻しました。そうした苦難の歴史を知ると、今ある建物のありがたみや、そこに込められた人々の想いをより一層感じられますね。
延暦寺は結局、何県にあるの?
これもよくある疑問の一つです。京都のイメージが強いかもしれませんが、比叡山は滋賀県大津市と京都府京都市にまたがっています。
では、延暦寺の正式な住所はどちらかというと、総本堂である根本中堂がある滋賀県大津市坂本本町になります。ただ、京都側からのアクセスも非常に便利なため、京都観光とセットで訪れる方が多いのも事実。どちらの県からも、この聖地を目指すことができるんです。
日本仏教の母山と呼ばれる理由
比叡山延暦寺が「日本仏教の母山」と称されるのには、ちゃんとした理由があります。それは、日本の仏教史に名を残す多くの名僧たちが、この比叡山で修行を積んだからなんです。
比叡山で修行した主な宗派の開祖たち
- 法然(ほうねん):浄土宗の開祖
- 親鸞(しんらん):浄土真宗の開祖
- 栄西(えいさい):臨済宗の開祖
- 道元(どうげん):曹洞宗の開祖
- 日蓮(にちれん):日蓮宗の開祖
すごいメンバーですよね。ここで学んだお坊さんたちが、鎌倉時代に新しい宗派を次々と開いていきました。まさに、ここから日本の仏教が花開いていったと考えると、その重要性がよく分かります。この場所がなければ、今の日本の仏教は全く違う形になっていたかもしれませんね。
根本中堂「不滅の法灯」とは
延暦寺の中心であり、最も重要な場所が根本中堂(こんぽんちゅうどう)です。ご本尊である薬師瑠璃光如来(やくしるりこうにょらい)が祀られています。
そして、このお堂で絶対に見ておきたいのが、ご本尊の前に輝く「不滅の法灯(ふめつのほうとう)」です。これは、最澄が延暦寺を開いた際に灯して以来、一度も消えることなく1200年以上も輝き続けているとされる油灯なんです。
先ほどお話しした信長の焼き討ちで、実は一度は消えてしまいました。しかし、幸いにも山形県の立石寺(りっしゃくじ・山寺)に分灯されていたため、そこから再び火を移し、現在までその灯りを守り続けているのです。静かなお堂の中で揺らめく光を見つめていると、なんだか心が洗われるような、厳かな気持ちになりますよ。
根本中堂は現在、大改修中です
2016年から始まった平成の大改修に伴い、根本中堂は建物全体が覆われています。しかし、内部の参拝は可能で、改修中の様子を間近で見学できる特別なステージも設置されています。改修完了は2026年3月頃の予定です。最新情報は公式サイトでご確認ください。
比叡山 延暦寺の読み方を知ってから巡る旅

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基本情報をインプットしたところで、いよいよ実践編です。広大な比叡山をどうやって巡るか、アクセス方法からおすすめの見どころ、所要時間まで、旅の計画に役立つ情報をお届けします。
比叡山 延暦寺へのアクセス方法
比叡山へのアクセスは、大きく分けて滋賀県側から登るルートと、京都府側から登るルートの2つがあります。それぞれの特徴を知って、自分に合った方法を選びましょう。
| アクセス方法 | 出発地 | 特徴 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|
| 坂本ケーブル | 滋賀県・JR比叡山坂本駅 or 京阪坂本比叡山口駅 | 全長2025mの日本一長いケーブルカー。琵琶湖の絶景を楽しめる。 | 景色を楽しみながらゆっくり登りたい人、琵琶湖観光とセットで考えている人。 |
| 叡山ケーブル・ロープウェイ | 京都府・叡山電車「八瀬比叡山口駅」 | ケーブルカーとロープウェイを乗り継ぐ。京都市内を一望できる。 | 京都観光の延長で訪れたい人、スリリングな空中散歩を楽しみたい人。 |
| ドライブウェイ(車) | 大津市田の谷峠ゲート or 京都市仰木ゲート | 山内の各エリアに駐車場があり、移動が楽。自分のペースで回れる。 | 体力に自信がない人、小さな子供連れ、三塔を効率よく巡りたい人。 |
どのルートもそれぞれに魅力がありますが、公共交通機関を使うなら、琵琶湖の景色が美しい坂本ケーブルが個人的にはおすすめです。車の場合は、山内の移動が格段に楽になるので、時間を有効に使いたい方には最適ですね。
三塔十六谷の見どころを徹底解説
比叡山延暦寺はとても広く、境内は主に3つのエリアに分かれています。これを「三塔(さんとう)」と呼び、それぞれに本堂となるお堂があります。全てを一日で回るのはなかなか大変なので、見たい場所を絞っておくのがおすすめです。
東塔(とうどう)
延暦寺発祥の地であり、中心的なエリアです。「不滅の法灯」が灯る根本中堂や、大講堂、阿弥陀堂など、重要なお堂が集まっています。初めて訪れる方は、まずこの東塔エリアをじっくり巡るのが良いかなと思います。
西塔(さいとう)
東塔から北へ約1km。最澄の御廟(お墓)がある浄土院や、弁慶が担いだとされる伝説が残る「にない堂」などがあり、東塔に比べて静かで落ち着いた雰囲気です。深い森の中に佇むお堂を巡っていると、修行の場の厳かな空気を感じられます。
横川(よかわ)
西塔からさらに北へ約4km。舞台造りの横川中堂(よかわちゅうどう)や、おみくじ発祥の地とされる元三大師堂(がんさんだいしどう)があります。他の2つのエリアから離れている分、訪れる人も少なく、神秘的な雰囲気が漂っています。ここまで足を延ばせば、あなたも立派な比叡山通ですね。
モデルコース別で見る参拝の所要時間
どのエリアを巡るかによって、必要な時間は大きく変わってきます。自分の体力や時間と相談して、無理のない計画を立てましょう。
- サクッと満喫コース(東塔のみ):約2~3時間
延暦寺の中心部だけを巡るコース。バスセンターからのアクセスも良く、時間がない方でも主要な見どころは押さえられます。 - 定番よくばりコース(東塔+西塔):約4~5時間
シャトルバスを利用して2つのエリアを巡ります。延暦寺の荘厳さと静寂の両方を味わえる、満足度の高いコースです。 - 完全制覇じっくりコース(三塔すべて):6時間~1日
三塔すべてを巡るなら、ほぼ一日がかりになります。山内のシャトルバスの時刻をしっかり確認しながら、計画的に回りましょう。
注意点
上記の時間はあくまで参拝の目安です。移動時間や食事、休憩時間を含めると、さらに時間が必要になります。特に、公共交通機関を利用する場合は、ケーブルカーやバスの待ち時間も考慮に入れておくと安心ですよ。
各お堂で頂ける御朱印の種類
参拝の記念に御朱印を集めている方も多いですよね。比叡山延暦寺では、各エリアのお堂で様々な種類の御朱印をいただくことができます。
主な授与場所は以下の通りです。
- 東塔:根本中堂、大講堂、万拝堂、阿弥陀堂
- 西塔:西塔政所(さいとうまんどころ)
- 横川:横川中堂
それぞれご本尊の名前が墨書きされており、デザインも異なります。特に根本中堂でいただける「薬師如来」の御朱印は、力強い筆致が印象的です。オリジナルの御朱印帳も数種類用意されているので、旅の記念に一冊手に入れるのも素敵ですね。
山内シャトルバスの便利な使い方
東塔・西塔・横川の三塔間は、それぞれ数キロ離れており、すべて歩いて回るのはかなり大変です。そこで大活躍するのが「山内シャトルバス」です。
各エリアのバス停を結んで運行しており、これを使えば広大な境内を効率よく移動できます。一日乗り放題のフリー乗車券も販売されているので、複数のエリアを巡る予定なら、これを購入するのが断然お得です。
山内シャトルバス利用のポイント
- 三塔を巡るならフリー乗車券が必須!
- 運行本数は季節によって変動するため、事前に公式サイトで時刻表をチェックしておく。
- 最終便の時間は早めなので、乗り遅れないように注意が必要。
バスの時間を軸に参拝計画を立てるのが、比叡山をスマートに楽しむコツかもしれません。
旅の総括、比叡山 延暦寺 読み方
今回は、「比叡山 延暦寺 読み方」という素朴な疑問から、その歴史、見どころ、巡り方までを詳しくご紹介しました。
「ひえいざん えんりゃくじ」という正しい読み方を知るだけでなく、比叡山という山全体がお寺であること、1200年もの間「不滅の法灯」を守り続けてきた歴史、そして多くの名僧たちを育んできた「日本仏教の母山」としての存在感。そうした背景を知ることで、ただの観光地ではない、特別な場所として感じられたのではないでしょうか。
広大な境内は一日ですべてを見るのは難しいかもしれませんが、だからこそ、また訪れたくなる魅力があります。澄んだ空気の中で歴史の重みを感じ、静かな時間と向き合う。そんな贅沢な体験が、ここ比叡山延暦寺にはあります。ぜひ、次の休日には計画を立てて、訪れてみてくださいね。