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「雄大な黒部ダムで釣りをしてみたい!」あるいは「景色の良い黒部川で、のんびり釣りができないかな?」なんて考えながら、検索してたどり着いたあなた。あの圧倒的なスケールのダムや、北アルプスから流れ出る美しい黒部川を前にすると、釣り糸を垂れてみたくなりますよね。
もしかしたら、「黒部ダムで大きなニジマスが釣れるって本当?」「黒部川でバス釣りはできるの?」といった疑問や、「黒部川の宇奈月あたりでヤマメを釣ってみたい」「上流にはどんな種類のイワナがいるんだろう?」といった具体的な興味をお持ちかもしれません。奥黒部ヒュッテのような秘境での釣りや、アクセスしやすい黒部川下流の釣りポイント、さらには黒部川河口での釣りにも関心があるでしょうか。
この記事では、そんなあなたの知りたい「黒部ダム 釣り」に関する情報をぎゅっと詰め込みました。ダム湖での釣りの現状ルールから、黒部川水系のおすすめ釣りポイント、釣れる魚の種類、遊漁の注意点まで、詳しくご紹介していきます。
さらに、釣りだけでなく、黒部ダム周辺の豊かな植生や、オコジョをはじめとする可愛い生き物たち、立山の貴重な天然記念物、そして釣りと合わせて楽しみたい黒部ダム周辺の登山情報まで、黒部エリアの魅力をたっぷりお届けします。さあ、この記事を読んで、あなたの黒部での素晴らしい体験を計画してみませんか?
この記事でわかること
- 黒部ダム湖で釣りが可能かどうか
- 黒部川の釣りポイントと釣れる魚種
- 黒部川で釣りを楽しむためのルールや注意点
- 釣り以外にも魅力的な黒部周辺の観光や自然情報
黒部ダムとその源流での釣り - 雄大な自然と魚たち
- 黒部ダム湖でのニジマス釣りは可能なのか?現状とルール
- 奥黒部ヒュッテ周辺のイワナ釣り情報と注意点
- 黒部川源流域に生息するイワナの種類とその見分け方
- 釣りと一緒に楽しむ!黒部ダム周辺の登山と自然散策
- 黒部ダム周辺で見られる貴重な生き物(オコジョなど)
- バス釣りファンへ - 黒部ダム・黒部川でのバス釣り事情
黒部ダム湖でのニジマス釣りは可能なのか?現状とルール

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結論から申し上げると、現在、黒部ダム湖(黒部湖)での一般の釣りは原則として禁止されています。 これは、黒部ダムが関西電力株式会社の発電専用ダムであり、安全管理や環境保全の観点からの措置です。過去には調査目的や特定のイベントで釣りが許可された例もあるようですが、観光客や一般の釣り人が自由に竿を出すことはできません。
インターネット上では「黒部ダムでニジマスが釣れた」といった情報や憶測を見かけることもあるかもしれませんが、これらは過去の情報であったり、許可を得た特別なケース、あるいはダム湖ではなく下流の黒部川での釣果である可能性が高いです。
もし黒部ダム湖での釣りを希望される場合は、必ず関西電力や関連自治体、漁業協同組合などに最新の情報を確認する必要があります。無許可での釣りは絶対に行わないでください。ルールを守って、雄大な自然を楽しむことが大切です。ダム湖での釣りはできませんが、黒部ダム周辺には魅力的な釣り場や観光スポットがたくさんありますので、そちらに目を向けてみるのも良いでしょう。
奥黒部ヒュッテ周辺のイワナ釣り情報と注意点

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黒部ダムの上流、さらに奥深い山域に位置する奥黒部ヒュッテ周辺は、手つかずの自然が残る秘境であり、渓流釣りの愛好家にとっては憧れの地のひとつです。このエリアの黒部川本流や支流では、主にイワナをターゲットとした釣りを楽しむことができます。特に、黒部川源流域に生息するイワナは、その美しさや力強い引きで釣り人を魅了します。
ただし、奥黒部ヒュッテ周辺での釣りにはいくつかの注意点があります。まず、アクセスが非常に困難であること。黒部ダムからさらに登山道を長時間歩く必要があり、十分な体力と登山経験、しっかりとした装備が不可欠です。天候も変わりやすく、事前の情報収集と準備が欠かせません。
また、この地域は国立公園内に含まれるため、釣りに関するルール(遊漁期間、持ち帰り制限、釣り禁止区域など)が厳しく定められています。必ず現地のルールを確認し、黒部川漁業協同組合などの遊漁券を購入してください。キャッチ&リリースが推奨される区間も多いです。
さらに、熊の生息地でもあるため、熊鈴や熊スプレーの携行など、熊対策も万全に行う必要があります。単独での釣行は避け、複数人で行動することをおすすめします。奥黒部での釣りは、まさに冒険そのもの。厳しい自然環境への敬意を払い、安全第一で臨むことが求められます。
黒部川源流域に生息するイワナの種類とその見分け方
黒部川の源流域は、イワナにとってまさに楽園のような環境です。ここで見られるイワナは、主にニッコウイワナとヤマトイワナ、そして両者の特徴を併せ持つ交雑種と考えられています。
- ニッコウイワナ: 体側に比較的はっきりとした白い斑点(パーマークとは別)が散らばっているのが特徴です。全体的に黄色味がかった体色を持つ個体もいます。日本の広範囲に分布するイワナの亜種です。
- ヤマトイワナ: 白い斑点がほとんどなく、体側のパーマーク(幼魚斑)が成魚になっても残ることが多いのが特徴です。朱色の小斑点を持つ場合もあります。より源流に近い、限られた水域に生息するとされています。
黒部川は、これら二つの亜種の分布境界線上に位置するとも言われており、純粋なヤマトイワナに近い個体から、ニッコウイワナの特徴が強い個体、そしてその中間的な特徴を持つ個体まで、多様なイワナが見られる可能性があります。
見分け方は、体側の白い斑点の有無や大きさ、数などがポイントになりますが、個体差も大きく、明確に区別するのは難しい場合もあります。しかし、釣り上げたイワナがどちらの特徴を持っているか観察するのも、源流釣りの楽しみの一つと言えるでしょう。どちらのイワナも、厳しい自然環境で育まれた美しい姿をしています。釣れた際は、その貴重な命に感謝し、優しくリリースすることを心がけたいものです。
釣りと一緒に楽しむ!黒部ダム周辺の登山と自然散策

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黒部ダム周辺は、釣りのみならず、登山やハイキングのメッカとしても知られています。立山黒部アルペンルートを利用すれば、比較的手軽に標高2,450mの室堂平までアクセスでき、そこを拠点に様々なレベルの登山や散策を楽しむことが可能です。
初心者向けには、ダム堰堤を歩いたり、展望台からの絶景を楽しんだりするだけでも十分満足できます。ダム湖畔の遊歩道を散策するのも気持ちが良いでしょう。もう少し足を延ばせば、タンボ平や弥陀ヶ原などの高層湿原を巡るハイキングコースもあります。高山植物が咲き誇る夏や、紅葉に染まる秋の景色は格別です。
健脚な方であれば、立山三山(雄山、大汝山、富士ノ折立)への登山に挑戦するのもおすすめです。3,000m級の山々からのパノラマは、まさに絶景の一言。また、黒部ダムから奥黒部ヒュッテ、さらに上流へと続く登山道は、より本格的な登山経験が求められますが、手つかずの大自然を深く味わうことができます。
釣りの合間に、あるいは釣りをしない同行者と一緒に、こうした登山や自然散策を楽しむことで、黒部エリアの魅力をより深く体験できます。ただし、山の天気は変わりやすいため、しっかりとした装備と計画が必要です。特に標高の高い場所では、夏でも防寒対策を忘れずに行いましょう。
黒部ダム周辺で見られる貴重な生き物(オコジョなど)
黒部ダムを含む立山連峰一帯は、豊かな自然環境が保たれており、多種多様な野生動物が生息しています。運が良ければ、登山道や散策路で貴重な生き物たちに出会えるかもしれません。
特に有名なのが、国の特別天然記念物に指定されているライチョウです。氷河期の生き残りとも言われ、標高2,400m以上の高山帯に生息しています。夏は褐色、冬は純白と羽の色を変えるのが特徴で、比較的警戒心が薄いため、間近で観察できるチャンスもあります。室堂平周辺はライチョウの生息地として知られています。
また、愛らしい姿で人気のオコジョも、このエリアで見られる可能性があります。夏は茶色、冬は白い毛に変わるイタチ科の小動物で、岩場やハイマツ帯に生息しています。動きが素早いため、見つけるのは少し難しいかもしれませんが、出会えたらラッキーです。
その他にも、ニホンカモシカ(特別天然記念物)やツキノワグマ、ニホンザル、様々な種類の野鳥などが生息しています。これらの野生動物を見かけた際は、驚かせたり、餌を与えたりせず、静かに見守ることが大切です。彼らのテリトリーにお邪魔しているという意識を持ち、自然との共生を心がけましょう。黒部の自然は、こうした貴重な生き物たちによっても支えられています。
バス釣りファンへ - 黒部ダム・黒部川でのバス釣り事情
ブラックバス釣りは全国的に人気がありますが、「黒部ダムや黒部川でバス釣りはできるのか?」という疑問を持つ方もいるかもしれません。
まず、前述の通り、黒部ダム湖(黒部湖)での一般の釣りは禁止されています。したがって、ダム湖でのバス釣りはできません。
次に、黒部川についてですが、現状、黒部川水系でブラックバスが生息しているという公式な情報や、バス釣りが盛んに行われているという話はほとんど聞かれません。 黒部川は水温が低く、流れも急な箇所が多いため、ブラックバスが生息・繁殖するには適した環境ではないと考えられます。
一部の釣り人のブログやSNSなどで、黒部川水系でのバスの目撃情報や釣果報告が稀に見られることもありますが、その真偽や、定着しているかどうかは定かではありません。もし放流などによって一時的に生息していたとしても、安定した釣果が期待できる状況ではないでしょう。
黒部川漁業協同組合なども、バスの生息状況を積極的に公表しているわけではなく、遊漁規則においてもブラックバスは対象魚種として挙げられていません。
したがって、黒部ダム周辺や黒部川でバス釣りをメインの目的として釣行するのは、現状では難しいと言わざるを得ません。もし黒部川水系で釣りをするのであれば、イワナ、ヤマメ、ニジマス、アユ(下流域)などをターゲットにするのが一般的です。
黒部川下流域の釣りと観光 - 宇奈月から河口まで徹底ガイド
黒部ダムから流れ出した水は、黒部川として富山湾へと注ぎます。宇奈月温泉周辺から河口にかけての下流域は、ダム周辺とはまた違った表情を見せ、釣りや観光の魅力にあふれています。ここでは、黒部川下流域の釣り情報と、合わせて楽しめる観光スポットをご紹介します。
- 宇奈月温泉周辺での黒部川釣り完全ガイド(ヤマメ・イワナ)
- 黒部川でヤマメを狙う!おすすめの釣りポイントとシーズン
- アクセスしやすい黒部川下流域の釣りポイント紹介
- 黒部川河口で楽しめる釣り物と魅力、注意点
- 豊かな自然の宝庫!黒部ダム周辺の植生と景観
- 釣りだけじゃない!黒部観光の魅力と合わせて楽しむモデルコース
宇奈月温泉周辺での黒部川釣り完全ガイド(ヤマメ・イワナ)

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黒部峡谷の玄関口として知られる宇奈月温泉。その周辺を流れる黒部川は、渓流釣りの好ポイントとしても人気があります。このエリアで主にターゲットとなるのは、ヤマメとイワナです。雪解け水が落ち着く春から、禁漁期間に入る秋まで、シーズンを通して釣り人を楽しませてくれます。
宇奈月ダムの下流から愛本橋あたりまでが、特に人気のエリアです。流れは比較的穏やかな場所もありますが、川幅が広く、水深のあるポイントも点在します。ルアーフィッシング、フライフィッシング、餌釣りのいずれも楽しめますが、川の状況に合わせたアプローチが必要です。
特にヤマメは、その美しいパーマークと俊敏な引きで人気のターゲット。瀬や淵尻などでヒットすることが多いです。イワナは、ヤマメよりもやや上流寄りや、岩陰などに潜んでいることがあります。時にはニジマスが釣れることもあります。
釣りの際には、黒部川漁業協同組合が定める遊漁規則を必ず守り、遊漁券を購入してください。釣具店やコンビニ、温泉街の商店などで購入できます。禁漁期間や持ち帰り制限なども確認しましょう。
宇奈月温泉に宿泊すれば、早朝から釣りに出かけ、釣りの後は温泉で疲れを癒すという最高の休日を過ごせます。温泉街には美味しい食事処やお土産物屋さんも多く、釣り以外の楽しみも満載です。
黒部川でヤマメを狙う!おすすめの釣りポイントとシーズン
黒部川下流域で特に人気のターゲットであるヤマメ。その美しい姿に出会うためには、ポイント選びと時期が重要になります。
おすすめの釣りポイント:
- 宇奈月ダム下流: ダム直下は水量が安定しており、魚影が濃いとされるポイントです。ただし、足場が良い場所は限られるため、安全には十分注意が必要です。
- 愛本橋周辺: 比較的アクセスしやすく、瀬や淵が連続する変化に富んだポイントです。初心者からベテランまで楽しめます。橋の上から川の様子を観察するのも良いでしょう。
- 音沢発電所周辺: やや上流になりますが、自然豊かな渓相が魅力です。入渓しやすい場所もあります。
- その他支流: 黒部川には多くの支流が流れ込んでおり、穴場的なポイントも存在します。ただし、入渓が困難な場所や、釣り禁止の区間もあるため、事前の情報収集が必要です。
シーズン:
ヤマメ釣りのシーズンは、雪解けが進み水量が安定する4月下旬頃から9月末の禁漁までが一般的です。
- 春 (4月~5月): 雪解け水の影響で水温が低く、活性はまだ低いことが多いですが、大型が狙えるチャンスもあります。
- 夏 (6月~8月): 水温が上昇し、ヤマメの活性が最も高くなる時期です。瀬での反応が良くなりますが、渇水には注意が必要です。
- 秋 (9月): 産卵を意識したヤマメが深場に移動し始めます。婚姻色が出た美しいヤマメに出会える可能性もありますが、禁漁間近となるため、釣り人も多くなります。
その年の天候や水量によって状況は変化しますので、釣行前には漁協や釣具店などで最新情報を確認することをおすすめします。
アクセスしやすい黒部川下流域の釣りポイント紹介
「本格的な渓流装備はないけれど、気軽に黒部川で釣りを楽しみたい」という方のために、比較的アクセスしやすい下流域の釣りポイントをいくつかご紹介します。これらのポイントは、車でのアクセスが比較的容易で、河原に降りやすい場所が多いのが特徴です。
- 愛本橋下流エリア: 愛本橋周辺からさらに下流にかけては、河川敷が広く、駐車スペースを見つけやすい場所もあります。川幅も広く、開けているため、ルアーやフライのキャスティングもしやすいでしょう。ヤマメやニジマス、時期によってはアユなどがターゲットになります。
- 黒部川緑地周辺: 黒部市の市街地に近いエリアにも、釣りが可能な場所があります。黒部川緑地などは、散策路も整備されており、気軽に川辺に近づけます。ただし、散歩やジョギングをしている人もいるため、周囲への配慮が必要です。
- 下立(おりたて)地区周辺: 黒部川扇状地の扇頂部にあたるこのエリアも、比較的川に近づきやすい場所があります。のどかな田園風景の中での釣りを楽しめます。
これらのアクセスしやすいポイントでも、油断は禁物です。川の流れは見た目以上に速いことがありますし、天候によっては急に増水することもあります。ライフジャケットの着用や、滑りにくい履物など、安全対策は必ず行いましょう。また、民家や畑の近くで釣りをする際は、マナーを守り、迷惑にならないように心がけてください。遊漁券の購入も忘れずに行いましょう。
黒部川河口で楽しめる釣り物と魅力、注意点
黒部川が富山湾に注ぐ河口エリアは、淡水と海水が混じり合う汽水域となっており、渓流や上流域とは全く異なるターゲットを狙える魅力的な釣り場です。
主な釣り物:
- シーバス(スズキ): 河口域の定番ターゲット。特に夜釣りで人気があります。ベイト(小魚)を追って川に入ってくる大型シーバスは、釣り人を熱くさせます。
- クロダイ(チヌ): シーバスと並ぶ人気のターゲット。ルアーや餌釣りで狙えます。
- ヒラメ・マゴチ: 河口周辺のサーフ(砂浜)では、フラットフィッシュと呼ばれるヒラメやマゴチも人気のターゲットです。ルアーフィッシングが主流です。
- その他: キス、カレイ、アジ、サゴシ(サワラの若魚)なども、季節や場所によって釣れることがあります。
魅力:
広大な富山湾を望むロケーションと、渓流とは違うダイナミックな釣りが楽しめるのが河口域の魅力です。シーバスやクロダイの力強い引きは格別です。また、比較的アクセスしやすいポイントが多いのも利点です。
注意点:
- 天候と波: 海に近い場所なので、天候や波の影響を強く受けます。特に高波や強風時には危険ですので、釣行を中止する判断が必要です。天気予報の確認は欠かせません。
- 潮汐: 潮の満ち引きによって釣果が大きく左右されます。潮見表を確認し、潮が動くタイミングを狙うのがセオリーです。
- 立ち入り禁止区域: 河口周辺には、漁港施設や危険な場所など、立ち入りが禁止されている区域もあります。標識などをよく確認し、ルールを守りましょう。
- 安全装備: ライフジャケットは必ず着用しましょう。また、夜釣りをする場合はヘッドライトなどの灯りも必須です。
黒部川河口での釣りは、上流・中流域とは違った面白さがあります。安全に注意し、ルールを守って楽しんでください。
豊かな自然の宝庫!黒部ダム周辺の植生と景観
黒部ダム周辺は、標高差が大きいことから、多様な植生が見られる自然の宝庫です。ダム周辺から立山黒部アルペンルート沿線にかけて、標高に応じて変化する植物の様子を観察するのも、この地を訪れる楽しみの一つです。
- ダム周辺(標高約1,400m~1,500m): ブナやミズナラなどの落葉広葉樹林が広がります。新緑の季節や紅葉の時期は特に美しい景観を見せてくれます。
- 弥陀ヶ原・室堂平(標高約1,900m~2,500m): このあたりは高山帯にあたり、厳しい自然環境に適応した高山植物の世界が広がります。夏にはチングルマ、ハクサンイチゲ、タテヤマリンドウ、ヨツバシオガマなど、色とりどりの花々が咲き誇ります。弥陀ヶ原の広大な湿原と点在する池塘(ガキの田)の風景は、まさに天空の楽園です。
- ハイマツ帯(標高約2,500m以上): 森林限界を超えると、地面を這うように広がるハイマツが主役となります。厳しい風雪に耐えるその姿は、生命力の強さを感じさせます。
これらの植生は、美しい景観を作り出すだけでなく、ライチョウやオコジョなどの貴重な野生動物たちの生息環境としても重要な役割を担っています。
黒部ダムの観光放水や、立山連峰の雄大な山並み、エメラルドグリーンのダム湖といった景観と合わせて、足元の植物にも目を向けてみると、黒部の自然の奥深さをより一層感じることができるでしょう。季節ごとに異なる表情を見せる植生は、何度訪れても新しい発見を与えてくれます。
釣りだけじゃない!黒部観光の魅力と合わせて楽しむモデルコース
黒部エリアは、釣り以外にも魅力的な観光スポットがたくさんあります。せっかく訪れるなら、釣りと観光を組み合わせて満喫するのがおすすめです。ここでは、一例としてモデルコースをご紹介します。
【1泊2日コース例:立山黒部アルペンルート満喫&宇奈月温泉で渓流釣り】
- 1日目:
- 午前: 立山黒部アルペンルートへ。扇沢駅から電気バスで黒部ダムへ。ダム堰堤を歩き、展望台からの絶景や観光放水(実施期間要確認)を楽しむ。
- 昼: 黒部ダムレストハウスで名物「黒部ダムカレー」の昼食。
- 午後: ケーブルカー、ロープウェイ、トロリーバスを乗り継ぎ、室堂平へ。みくりが池周辺などを散策し、高山の自然を満喫。
- 夕方: 立山駅から富山地方鉄道で宇奈月温泉へ移動。温泉旅館に宿泊。
- 2日目:
- 午前: 宇奈月温泉周辺の黒部川で渓流釣りを楽しむ(遊漁券要購入)。ヤマメやイワナを狙う。
- 昼: 宇奈月温泉街で昼食。
- 午後: 黒部峡谷トロッコ電車に乗車(季節運行)。欅平まで足を延ばし、峡谷美を堪能するのも良い。または、温泉街を散策したり、日帰り入浴を楽しんだりする。
- 夕方: 帰路へ。
ポイント:
- このコースは一例です。体力や興味に合わせて自由にアレンジしてください。
- 立山黒部アルペンルートは標高が高いため、服装や体調管理に注意が必要です。
- 乗り物の時間や運行状況、施設の営業時間は事前に確認しましょう。
- 釣りの時間は、体力や天候に応じて調整してください。
- 奥黒部での釣りや本格的な登山を組み合わせる場合は、さらに日数と準備が必要です。
黒部ダムの迫力、立山の雄大な自然、宇奈月温泉の癒やし、そして黒部川での釣り。これらの魅力を組み合わせることで、忘れられない旅の思い出ができるはずです。ぜひ、あなただけの黒部満喫プランを計画してみてください。
黒部ダム周辺の釣り情報を総まとめ
ポイント
- 黒部ダム湖での一般釣りは原則禁止である
- ダム湖でのニジマスやバス釣りはできないと考えた方がよい
- 黒部川水系での釣りには漁協発行の遊漁券が必須である
- 遊漁期間や区域、魚種ごとのルールを必ず確認すべきである
- 奥黒部ヒュッテ周辺は上級者向けのイワナ釣りエリアだ
- 黒部川源流域にはニッコウイワナやヤマトイワナが見られる
- 宇奈月温泉周辺はヤマメやイワナ釣りの人気スポットである
- 愛本橋周辺など下流域にもアクセスしやすいポイントがある
- 黒部川でのバス釣りは生息情報が少なく期待薄である
- 黒部川河口ではシーバスやクロダイなどを狙える
- 釣りだけでなく黒部ダム周辺の登山や自然散策も魅力的だ
- ライチョウやオコジョなど貴重な野生動物との出会いもある
- 立山黒部アルペンルートと組み合わせた観光プランもおすすめである
- 釣行時は天候確認と熊対策を含む安全装備が不可欠だ
- 豊かな自然環境への配慮とマナーを守ることが大切だ