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こんにちは。旅行宿泊探訪記、運営者の「K」です。
日本三景の一つ、宮島に浮かぶ朱色の社殿が美しい厳島神社。あの絶景を一度は見てみたいと思いますよね。ただ、実際に訪れるとなると、厳島神社には何の神様が祀られているのだろう?と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。特に、厳島神社はご利益がすごいと聞きますし、主祭神である宗像三女神だけでなく、なぜ弁財天とも関係があるのか、本当に縁結びの効果はあるのか、なんて疑問も湧いてくるかもしれません。また、平清盛との深い繋がりや、一部で怖いと言われる理由についても知っておくと、参拝がより一層深いものになるはずです。
(厳島神社)関連
この記事でわかること
- 厳島神社に祀られている御祭神とそのご利益
- 芸能の神・弁財天との知られざる関係
- 「怖い」と言われる理由や平清盛との逸話
- カップルでの参拝に関する噂の真相
厳島神社何の神様?ご利益と御祭神を解説

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さっそく、厳島神社の核心ともいえる御祭神について見ていきましょう。一体どのような神様が祀られていて、私たちにどんなご利益を授けてくれるのでしょうか。ここを知るだけで、参拝した時の気持ちがぐっと変わってくるかなと思います。
御祭神である宗像三女神とは
厳島神社の主祭神は、「宗像三女神(むなかたさんじょしん)」と呼ばれる三柱の女神様です。とても美しい神様だと言われていますね。
具体的には、以下の三姉妹の神様が祀られています。
宗像三女神
- 市杵島姫命(いちきしまひめのみこと):中央の御座
- 田心姫命(たごりひめのみこと):向かって右の御座
- 湍津姫命(たぎつひめのみこと):向かって左の御座
この三女神は、日本神話において最高神とされる天照大御神(あまてらすおおみかみ)と、その弟である素戔嗚尊(すさのおのみこと)の誓約(うけい)によってお生まれになった、非常に高貴な神様たちです。
古くから海の神、航海の安全を守る神として崇められてきました。瀬戸内海の海上交通の要所に位置する厳島に祀られているのは、まさにこの地を守るにふさわしい神様だから、ということなんですね。
厳島神社でいただける具体的なご利益
宗像三女神は、もともと航海の安全を守る神様でしたが、時代の移り変わりとともに、そのご利益は多岐にわたるようになりました。現在、厳島神社でいただけると言われている主なご利益は以下の通りです。
- 海上安全・交通安全:古来からのご利益で、船旅だけでなく、飛行機や車など現代の交通安全全般を守ってくださるとされています。
- 商売繁盛:海上交通の安全が物流の発展に繋がることから、商売繁盛のご利益も篤く信仰されています。
- 五穀豊穣:農業や漁業の成功を願うご利益です。
- 学業成就・必勝祈願:知恵や勝負事の神様としても信仰されています。
- 国家鎮護:国全体を災いから守ってくださるという壮大なご利益もあります。
このように、私たちの生活の様々な面を守り、導いてくださるんですね。
芸能と金運の神様でもある弁財天との関係
厳島神社のご利益を語る上で欠かせないのが、七福神の一柱である「弁財天(べんざいてん)」との関係です。
実は、宗像三女神の中心である市杵島姫命は、仏教の水の神・弁財天と同一視されてきました。これは「神仏習合(しんぶつしゅうごう)」という、日本の神様と仏教の仏様を一緒に信仰する考え方によるものです。
弁財天は、もともとインドの河の神様で、音楽、弁舌、財宝、知恵などを司る女神様。このため、市杵島姫命=弁財天とされる厳島神社では、芸能や金運アップのご利益もいただけると言われているんです。多くの芸能人が参拝に訪れるのも、これが理由かもしれませんね。
ちなみに、厳島神社のすぐ近くにある「大願寺」には、日本三大弁財天の一つが祀られています。神仏分離令によって神社とお寺は分けられましたが、今でも合わせて参拝する方が多いですよ。
厳島神社は縁結びのご利益もある?
「女神様が祀られているから、縁結びのご利益もある?」と期待する方も多いかもしれませんね。
宗像三女神は、直接的に「恋愛成就」を専門とする神様ではありません。しかし、女神様であることから女性の守護神とされ、女性の幸福全般にご利益があると言われています。
特に、良縁祈願や安産、子育て、家族円満といった、人生における様々なご縁を結び、守ってくださる神様として信仰されています。特定の誰かとの恋愛というよりは、もっと大きな意味での幸せなご縁を運んできてくれる、と考えると良いかもしれませんね。
他にもいる?相殿神や摂社の神々
厳島神社は宗像三女神だけでなく、他にも多くの神様が祀られています。
例えば、本殿のすぐ手前にある「客神社(まろうどじんじゃ)」は、宗像三女神よりも格上の客神(ゲストの神様)として、天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)など五柱の男神様が祀られています。祭典なども、まずこの客神社の神様から先に行われるほど重要視されているんですよ。
他にも、境内には大国神社(大国主命)や天神社(菅原道真公)など、様々なご利益を持つ摂社・末社がたくさんあります。時間に余裕があれば、ぜひゆっくりと巡ってみてください。
厳島神社何の神様か知ると深まる逸話の数々

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御祭神について理解が深まったところで、次は厳島神社にまつわる様々な逸話や噂について掘り下げてみたいと思います。歴史や背景を知ると、神社の見え方が変わってきて面白いですよ。
厳島神社が怖いと言われる理由と真相
時々、「厳島神社は怖い」という声を耳にすることがあります。これは一体なぜなのでしょうか?
その理由はいくつか考えられます。
- 神聖すぎる場所としての畏怖
もともと宮島は、島そのものが「神が斎(いつ)き祀られる島」として信仰の対象でした。人が住むことは許されず、島内での出産や死は固く禁じられていたほどです。今でも島内にお墓は一つもありません。こうした厳しい禁忌があった神聖な場所だからこそ、畏敬の念が「怖い」という感覚に繋がっているのかもしれません。 - 平家の栄枯盛衰のイメージ
厳島神社を篤く信仰し、現在の社殿の基礎を築いた平家。その後の壇ノ浦での悲劇的な滅亡のイメージが、神社にどこか物悲しい雰囲気を与えている、と感じる人もいるようです。 - 水上に浮かぶ非日常的な景観
満潮時に海に浮かぶように建つ社殿は、他に類を見ない神秘的な光景です。この世のものとは思えないほどの美しさが、かえって畏れ多い感情を抱かせるのかもしれませんね。
このように、「怖い」というのは祟りがあるとか、悪い霊がいるといった意味ではありません。むしろ、それだけ神聖でパワーの強い場所である証拠と言えます。参拝する際は、感謝と敬意の気持ちを忘れずにいれば、何も心配することはありませんよ。
平清盛は厳島神社をなぜ篤く信仰したのか
厳島神社と平清盛は、切っても切れない関係です。なぜ清盛は、これほどまでに厳島神社を信仰したのでしょうか。
清盛がまだ安芸守(あきのかみ)だった頃、都での出世を夢見ていました。ある日、厳島神社に参拝した際に「社を修造すれば、必ずや官位も昇進するだろう」という夢のお告げを受けたとされています。
そのお告げを信じて社殿を整備したところ、清盛は破竹の勢いで出世を重ね、ついには武士として初めて太政大臣にまで上り詰めました。
清盛は平家の繁栄は厳島神社の神様のおかげだと深く信じ、感謝の気持ちを込めて、莫大な富を投じて現在のような壮麗な海上社殿を造営したのです。彼にとって厳島神社は、まさに一族の守護神だったんですね。
カップルで参拝すると別れるという噂は本当?
「厳島神社にカップルで行くと、神様が嫉妬して別れさせられる」という噂、聞いたことはありませんか?
これは、御祭神の市杵島姫命(弁財天)が美しい女神様であることから生まれた俗説で、全くの迷信です。全国各地の女神様を祀る神社で、同じような噂が囁かれていますね。
神様は、人の幸せを妬むような狭い心はお持ちではありません。むしろ先ほどお話ししたように、宗像三女神は女性の幸せや家族円満を見守ってくださる神様です。カップルで参拝したからといって、別れさせられるなんてことはありませんので、安心してください。
大切なのは、噂に惑わされることではなく、二人で手を取り合って神様に感謝を伝え、これからの幸せを願うことではないでしょうか。ぜひ、お二人で素晴らしい景色を楽しみながら参拝してくださいね。
よくある質問でさらに理解を深める
最後に、厳島神社に関してよくある質問をいくつかまとめてみました。
御祭神の名前の読み方は?
少し難しいですよね。改めてご紹介します。
- 市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)
- 田心姫命(たごりひめのみこと)
- 湍津姫命(たぎつひめのみこと)
この三柱を総称して「宗像三女神(むなかたさんじょしん)」と呼びます。
お守りは何が有名ですか?
厳島神社には様々なお守りがありますが、特に人気なのは交通安全のお守りや、美しさを願う「美のお守り」、そして平清盛にちなんだ勝負運のお守りなどです。自分のお願い事に合ったお守りを選んでみてください。
神社とお寺が近くにあるのはなぜですか?
かつて日本では、神道と仏教が融合した「神仏習合」が一般的でした。厳島神社でも、お寺(本地堂)が建てられ、神様と仏様が一緒に祀られていました。しかし、明治時代の「神仏分離令」によって、神社とお寺は明確に分けられることになりました。そのため、今でも五重塔や大願寺など、かつての名残である仏教施設が神社のすぐ近くに残っているのです。
厳島神社何の神様かを知って参拝しよう
今回は、厳島神社に祀られている神様やご利益、そしてそれにまつわる逸話について詳しく解説してきました。
海の安全を守る宗像三女神が祀られ、平清盛の篤い信仰によって今の姿があること。そして、弁財天としての一面も持ち、芸能や金運のご利益もいただけること。怖いという噂やカップルの噂は、神聖さゆえの誤解から生まれていること。
こうした背景を知るだけで、ただ美しい景色を眺めるだけの観光から、一歩踏み込んだ有意義な参拝になるのではないでしょうか。
次にあなたが厳島神社を訪れる際は、ぜひ社殿の向こうにいる神様たちの物語に思いを馳せながら、ゆっくりと時間を過ごしてみてくださいね。
※この記事で紹介したご利益や逸話には諸説あります。より正確な情報については、厳島神社の公式サイトなども合わせてご確認ください。