
イメージ画像:旅行宿泊探訪記 作成
こんにちは。旅行宿泊探訪記、運営者の「K」です。
美しい海に囲まれた楽園、パラオへの旅行を計画していると、ふと「あれ、パラオの首都ってどこだっけ?」と疑問に思うことはありませんか。ガイドブックやネットを見ると、観光の中心地としてコロールの名前がよく挙がりますが、地図にはマルキョクが首都だと書かれていることも。パラオの首都は結局どっちが正しいのか、なぜ首都が移転したのか、そしてマルキョクは何もないと言われる理由について、気になりますよね。現在の首都の人口や、それぞれの都市がどんな役割を担っているのかも知っておきたいところです。この記事を読めば、そんなパラオの首都に関する様々な疑問がスッキリ解決しますよ。
(パラオ)関連
この記事でわかること
- パラオの現在の首都と旧首都の関係性
- 首都がマルキョクに移転した具体的な理由
- 行政のマルキョクと経済のコロールの役割分担
- パラオ旅行で拠点にすべき都市はどっちか
パラオの首都はどっち?マルキョクとコロールの関係を解説

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「パラオの首都はどこ?」と聞かれると、多くの人が「コロール」と答えるかもしれません。でも実は、現在の正式な首都は「マルキョク」なんです。ここでは、この2つの都市の関係性と、なぜ多くの人が首都を勘違いしてしまうのか、その背景にある首都移転の歴史について詳しく見ていきましょう。
現在の首都はマルキョク
まず結論から言うと、2024年現在のパラオ共和国の正式な首都は「マルキョク」です。
より正確には、パラオ最大の島であるバベルダオブ島にあるマルキョク州の「ンゲルルムッド」という集落が首都と定められています。ここには、アメリカの国会議事堂を彷彿とさせる立派な大統領府、最高裁判所、そして国会議事堂といった国の主要な行政機関が集まっています。まさに、国の政治の中心地というわけですね。
豆知識:ンゲルルムッドとは?
「ンゲルルムッド(Ngerulmud)」はパラオ語で「メバルが産卵する場所」という意味があるそうです。美しい自然に囲まれた丘の上に、国の施設が建てられている様子は、とてもユニークな光景ですよ。
パラオの旧首都で経済の中心コロール
では、なぜ多くの人が「コロール」を首都だと思っているのでしょうか。それは、コロールが2006年までパラオの首都であり、現在もなお経済や観光の中心地として圧倒的な存在感を放っているからです。
パラオの全人口の半分以上がコロール州に住んでいると言われ、ホテルやレストラン、スーパーマーケット、お土産屋さん、そしてダイビングショップなどのツアー会社も、そのほとんどがコロールに集中しています。旅行者がパラオで滞在する拠点は、まず間違いなくこのコロールになるでしょう。そのため、「パラオ=コロール」というイメージが強く残っているんですね。
パラオの首都移転は2006年に行われた
パラオの首都がコロールからマルキョクへ移転したのは、比較的最近の出来事で、2006年10月7日のことでした。この日、正式に首都機能が新しい政府庁舎のあるマルキョク州ンゲルルムッドへと移されました。日本の元号で言うと平成18年なので、まだ20年も経っていないんですね。この歴史的な背景を知ると、首都に関する情報が少し混乱しているのも納得できるかなと思います。
首都移転はなぜ?憲法と人口が理由
では、なぜわざわざ首都を移転する必要があったのでしょうか。これには、主に2つの大きな理由があります。
憲法上の要請
実は、パラオの憲法には「首都を最大の島であるバベルダオブ島内に設置する」という趣旨の条文が定められていました。しかし、旧首都のコロールはバベルダオブ島ではなく、その南に位置するコロール島にあります。国として憲法の規定を守るために、バベルダオブ島内に新しい首都を建設することが、独立当初からの計画だったのです。
コロールの人口過密問題
もう一つの理由は、コロールへの一極集中を緩和することでした。小さなコロール島に人口や商業施設が密集し、インフラの整備が追いつかなくなってきたのです。そこで、国の中心機能を広大なバベルダオブ島へ移すことで、国土の均衡ある発展を促し、人口の分散を図るという目的もありました。
マルキョクは何もないと言われる背景
新しい首都マルキョクについて調べると、「何もない」といった口コミを見かけることがあります。これは、半分正しくて半分間違っているかもしれません。
マルキョクには、先ほど紹介した通り、丘の上にそびえる壮大な政府庁舎群があります。そのスケールは一見の価値ありです。しかし、その周りにあるのは豊かな自然ばかり。旅行者が期待するようなレストランやホテル、ショッピングセンターといった商業施設はほとんど見当たりません。
つまり、「行政機能」はすべてマルキョクにありますが、「観光や生活のための機能」は今もコロールに集中している、というのが「マルキョクは何もない」と言われる背景なんですね。訪れる目的によって、その評価が大きく変わる場所と言えそうです。
「パラオの首都はどっち」問題の現状とそれぞれの役割

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首都移転から十数年が経過した今、マルキョクとコロールはどのように役割分担をしているのでしょうか。それぞれの都市の特徴と、もし私たちがパラオへ旅行するなら、どちらを拠点にすべきかについて具体的に解説していきます。
パラオの首都機能は2都市で分担
現在のパラオは、事実上、2つの都市で首都機能を分担しているような状態です。
| マルキョク | 行政の首都。大統領府や国会議事堂など国の政治機能が集中。 |
| コロール | 経済・観光の首都。商業施設、ホテル、ツアー会社などが集中。 |
このように、マルキョクが「政治の顔」、コロールが「経済と観光の顔」という形で、それぞれの役割がはっきりと分かれています。このユニークな関係性を知ることが、「パラオの首都はどっち?」問題の答えを理解する鍵になりますね。
行政の首都マルキョクの特徴
行政の首都マルキョク(ンゲルルムッド)は、とにかく静かで広々としているのが特徴です。緑豊かな丘の上に、真っ白な政府庁舎がゆったりと配置されています。その光景は、東南アジアや他の南国リゾートとは全く違う、独特の雰囲気を持っています。
観光で訪れる場合、一番の見どころはやはり国会議事堂(キャピトル・ビルディング)でしょう。ツアーなどに参加すれば、その壮大な建物を間近で見学することができます。コロールの喧騒から離れて、パラオの政治の中心地を訪れてみるのは、ユニークな体験になるかもしれません。ただし、個人で行くにはアクセスが少し不便なので、レンタカーを借りるか、現地のツアーを利用するのがおすすめです。
観光の中心地コロールの魅力
一方、旧首都であり観光の中心地であるコロールの魅力は、何と言ってもその利便性と活気にあります。パラオ国際空港から車で約20〜30分とアクセスも良く、島内には大小さまざまなホテルやリゾートが立ち並びます。
夜になれば、ツーリスト向けのレストランやバーが賑わい、スーパーマーケットも遅くまで開いているので買い物に困ることもありません。そして何より、世界遺産ロックアイランドへのダイビングやシュノーケリングツアーなど、パラオの美しい海を満喫するためのアクティビティは、ほぼ全てコロールから出発します。まさに、パラオ観光の拠点として最適な場所ですね。
旅行の拠点はコロールがおすすめ
ここまで読んでいただければもうお分かりかと思いますが、パラオ旅行の滞在拠点としては、断然コロールがおすすめです。
パラオ旅行の拠点はコロールが便利な理由
- 空港からのアクセスが良い
- ホテルやレストラン、お店が豊富で滞在に困らない
- 各種マリンアクティビティのツアー発着点になっている
首都マルキョクへも、コロールから車で1時間もかからずに日帰りで訪れることができます。まずは便利なコロールに腰を据えて、そこからパラオの様々な魅力を発見していくのが、最も効率的で快適な旅のスタイルかなと思います。
注意点
この記事で紹介している情報は、一般的な旅行者向けの情報です。ビジネスや公的な目的でパラオを訪れる場合は、渡航目的に応じてマルキョクとコロールのどちらに滞在すべきかをご自身でご判断ください。最新の情報は、パラオ政府観光局などの公式サイトで確認することをおすすめします。
パラオの首都の人口と今後の展望
2つの都市の役割をより分かりやすく示しているのが、人口の違いです。正確な統計は調査年によって変動しますが、大まかな目安として、経済の中心であるコロール州の人口が約1万人を超えているのに対し、行政首都マルキョク州の人口は数百人程度と言われています。
この圧倒的な人口差が、いかに人々の生活基盤がコロールに集中しているかを物語っていますね。
今後、政府はバベルダオブ島全体の開発を進めていく計画を持っていますが、生活インフラがすぐにマルキョク周辺に整うとは考えにくく、当面はこの「行政はマルキョク、生活はコロール」という役割分担が続いていくと見られています。
まとめ:パラオの首都はどっちも重要
今回は、「パラオの首都はどっち?」という疑問について、マルキョクとコロールの関係性から解説してきました。
結論をまとめると、
- 正式な首都は、行政機能が集まるマルキョク
- 経済・観光の中心は、旧首都のコロール
ということになります。どちらか一方だけが重要なのではなく、現在のパラオは、この2つの都市がそれぞれの役割を担うことで成り立っているんですね。このユニークな国の形が、「首都はどっち?」という面白い疑問を生んでいたわけです。
パラオへ旅行する際は、まず便利なコロールを拠点に美しい海や自然を思う存分満喫し、もし時間に余裕があれば、国のもう一つの顔である行政首都マルキョクまで足を延ばしてみてはいかがでしょうか。2つの都市の違いを知ることで、パラオという国への理解がより一層深まる、素敵な旅になると思いますよ。