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こんにちは。旅行宿泊探訪記、運営者の「K」です。
サンリオのテーマパークといえば、東京の多摩市にあるサンリオピューロランドが有名ですが、もう一つの聖地、大分県のハーモニーランドがなぜこの場所に作られたのか、その理由をご存知でしょうか。ハーモニーランドがいつできたのか、そして誰が作ったのかという歴史的背景から、ピューロランドとの違い、一時期噂された赤字や閉園の心配まで、気になるポイントはたくさんありますよね。実は、その誕生には大分県の歴史的な取り組みが深く関わっていました。この記事では、そんなハーモニーランドがなぜ大分に誕生したのか、その秘密を紐解きながら、知ればもっと楽しめるハーモニーランドの魅力に迫っていきます。
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この記事でわかること
- ハーモニーランドが大分に設立された歴史的な背景
- 屋外型パークならではの魅力とピューロランドとの違い
- 現在の経営状況や今後の展望について
- ハーモニーランドの楽しみ方がより深まる豆知識
ハーモニーランドなぜ大分?その歴史的背景を解説

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多くの人が抱く「なぜハーモニーランドは大分に?」という疑問。その答えは、テーマパーク設立が計画された1980年代後半から1990年代初頭の大分県の状況に隠されていました。ここでは、その歴史的な背景を一つずつ見ていきましょう。
ハーモニーランド設立と一村一品運動
ハーモニーランドの誕生を語る上で欠かせないのが、当時の大分県知事・平松守彦氏が提唱した「一村一品運動」です。
この運動は、「各市町村が誇れる特産品を一つ育て、地域を活性化させよう」という画期的な地方創生の取り組みでした。関アジ・関サバやかぼすなど、今や全国区となった大分ブランドの多くがこの運動から生まれています。
そして、この運動の集大成ともいえるプロジェクトの一つが、世界的な知名度を持つサンリオキャラクターを「品」とした観光施設の誘致、つまりハーモニーランドの建設だったのです。単なる箱物を作るのではなく、世界中から人を呼べる魅力的なコンテンツで地域全体を盛り上げようという、壮大な構想があったんですね。
一村一品運動とは?
1979年から大分県で始まった、地域振興運動のこと。「ローカルでありながらグローバルな視点を持つ」をスローガンに、地域の特産品を育てることで経済的な自立を目指しました。この成功モデルは、日本国内だけでなくアジア諸国など海外にも広がっています。
ハーモニーランドはいつできた?
ハーモニーランドがオープンしたのは、1991年(平成3年)4月26日です。ちなみに、東京のサンリオピューロランドは1990年12月7日オープンなので、ほぼ同じ時期に計画・建設が進められていたことがわかりますね。
バブル景気の末期にあたり、日本中で多くのレジャー施設が計画されていた時代背景も、設立を後押しした要因の一つかもしれません。
ハーモニーランドは誰が作ったのか
ハーモニーランドは、サンリオの直営施設ではありません。設立・運営しているのは「株式会社ハーモニーランド」という会社です。
この会社は、サンリオ、大分県、そして地元の金融機関や企業などが共同で出資して設立された、いわゆる「第三セクター」方式で運営されています。
これは、行政(大分県)と民間(サンリオや地元企業)が協力して事業を行う形態で、まさに「県を挙げてハーモニーランドを成功させよう!」という強い意志の表れだったと言えるでしょう。
地域の観光活性化という目的
大分県には、別府温泉や由布院温泉といった全国的に有名な観光地があります。ハーモニーランドは、これらの主要観光地から少し離れた日出町(ひじまち)に位置しています。
ここにも戦略的な狙いがありました。それは、温泉地を訪れた観光客にハーモニーランドにも足を運んでもらうことで、県内を周遊してもらい、滞在時間を延ばすという広域的な観光活性化の目的です。
キャラクターの魅力で新たな客層を呼び込み、県全体の観光を底上げする起爆剤としての役割が期待されていたわけですね。
なぜ屋外型パークなのか
ピューロランドが完全屋内型なのに対し、ハーモニーランドは豊かな自然に囲まれた屋外型パークです。これにも大分ならではの理由があります。
ハーモニーランドが位置する日出町の自然景観を最大限に活かし、「自然との調和(ハーモニー)」をテーマに掲げたからです。開放的な空の下でキャラクターたちと触れ合えるのは、ハーモニーランドならではの大きな魅力ですね。
もちろん、天候に左右されるというデメリットはありますが、季節の移ろいを感じながら楽しめる点は、屋外型だからこその素晴らしい体験だと思います。
ハーモニーランドがなぜ大分か知ると魅力が深まる

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ハーモニーランドが大分に誕生した背景を知ると、パークを見る目も少し変わってくるのではないでしょうか。ここからは、さらにハーモニーランドの魅力を深掘りする情報や、気になる経営状況などについて解説していきます。
ハーモニーランドとピューロランドの違い
サンリオの二大聖地ですが、その魅力は大きく異なります。どちらも素敵ですが、目的によって選ぶのがおすすめです。
一番の違いは、前述の通り「屋外型」か「屋内型」かという点。これを基に、それぞれの特徴をまとめてみました。
| 項目 | ハーモニーランド(大分) | サンリオピューロランド(東京) |
|---|---|---|
| パーク形態 | 屋外型(一部屋内施設あり) | 完全屋内型 |
| 特徴 | ・自然豊かで開放的 ・観覧車などのアトラクションが中心 ・広大な敷地でのびのび過ごせる |
・天候に左右されない ・ショーやパレードがメイン ・世界観に没入できる作り込み |
| おすすめな人 | ・アトラクションを楽しみたい ・小さな子ども連れのファミリー ・自然の中で癒されたい |
・本格的なショーやパレードが見たい ・キャラクターとのグリーティングが好き ・雨の日でも確実に楽しみたい |
どちらが良いというわけではなく、それぞれに違った魅力があります。ハーモニーランドは、家族でピクニック気分で楽しめる、アットホームな雰囲気が魅力かなと私は思います。
ハーモニーランドの経営と赤字の噂
一時期、「ハーモニーランドは赤字で経営が厳しい」といった噂が流れたことがありました。第三セクターの運営は一般的に難しい側面もあり、開園からしばらくは経営的に苦戦した時期があったのも事実のようです。
経営に関する情報は非常にデリケートな部分です。ここで触れる内容は、あくまで過去の報道や噂に基づいたものであり、現在の正確な経営状況を示すものではありません。
しかし、近年は経営努力やインバウンド観光客の増加、SNSでの人気再燃などもあり、状況は大きく改善されているようです。特に、アジア圏からの観光客にハローキティは絶大な人気を誇っており、ハーモニーランドは重要な観光スポットになっています。新しいイベントも次々と開催されており、パークは活気に満ちていますよ。
未来へ続くエンタメリゾート化構想
ハーモニーランドは、単なるテーマパークに留まらない進化を目指しています。その一つが「エンタメリゾート化構想」です。
2021年には、パークに隣接するエリアにグランピング施設「HAYO(ハヨ) ヴィラ」をオープンしました。これは、キャラクターの世界観に浸りながら宿泊できるという、ファンにはたまらない施設です。
日帰りだけでなく、滞在して楽しめるリゾートへと進化することで、新たな魅力を創造しようとしています。今後の展開がますます楽しみですね。
大分ハローキティ空港との連携
大分県とハーモニーランドの強い結びつきは、空の玄関口にも表れています。大分空港は、「大分ハローキティ空港」という愛称で親しまれているんです。
空港内にはサンリオキャラクターの装飾やフォトスポットがあり、到着した瞬間からサンリオの世界観を楽しむことができます。県全体でハローキティを盛り上げ、観光客を温かく迎えようという姿勢が感じられますね。
閉園の心配は?現在の運営状況
結論から言うと、現時点でハーモニーランドに閉園の具体的な計画や心配はないと考えて良いでしょう。
前述の通り、新しい宿泊施設をオープンさせたり、季節ごとのイベントを積極的に開催したりと、未来に向けた投資を続けています。SNSを見ても、多くのファンで賑わっている様子がうかがえます。
とはいえ、地方のレジャー施設を取り巻く環境が厳しいのも事実です。私たちファンができることは、実際に足を運んでパークを楽しみ、その魅力を発信していくことかもしれませんね。
イベントや営業時間などは変更される可能性があるため、お出かけの際は必ず公式サイトで最新情報を確認するようにしてくださいね。
ハーモニーランドがなぜ大分かの理由まとめ
最後に、ハーモニーランドがなぜ大分に作られたのか、その理由を改めてまとめてみましょう。
ハーモニーランドが大分にある理由
- 大分県の地域振興策「一村一品運動」の象徴的プロジェクトだったから
- サンリオと大分県、地元企業が協力した第三セクター方式で設立されたから
- 別府や由布院と連携し、県全体の観光を活性化させる拠点としての役割があったから
- 大分の豊かな自然を活かした「自然との調和」をコンセプトにしたから
単なる偶然ではなく、地域の未来を考えた明確なビジョンと戦略のもとに、ハーモニーランドはあえて大分に作られたのです。この背景を知ることで、パークでのひとときが、より一層感慨深いものになるのではないでしょうか。